営業職は話す仕事だと思っていました。
でも実際にやってみると、僕にとって難しかったのは、話すことそのものより雑談でした。何を話すかより、どの距離感で話すかがわからない。そんな小さな悩みが、転職後は思っていた以上に大きかったです。この記事では、営業職で雑談が苦手だった僕が感じたしんどさを、実体験ベースで整理してみます。
営業職に転職して、仕事より雑談がしんどいと感じた
転職前の僕は、話すことそのものが極端に苦手だと思っていたわけではありませんでした。
公務員時代も人と関わる仕事はありましたし、丁寧に伝えることや、相手にわかりやすく説明することは意識していました。
だから営業職になったからといって、会話が全部ダメになるとは思っていなかったんです。
でも実際に働いてみると、仕事の説明や確認はできても、雑談になると急に難しく感じることがありました。
本題の話なら、目的があります。
何を伝えるかも、ある程度はっきりしています。
でも雑談には、そういうわかりやすい正解がありません。
何を話せば自然なのか。
どんな温度感で話せばいいのか。
相手との距離をどこまで縮めていいのか。
営業職でしんどかったのは、こういう仕事以外の会話の難しさでした。
仕事内容全体の違いについては、「公務員から営業職に転職して感じた仕事の違い|しんどさの種類も変わった話」でも書いています。
雑談が苦手だった理由は、話題より「距離感」がわからないことだった
僕の場合、営業職で雑談が苦手だった理由は、単純に話題が思いつかないことだけではありませんでした。
むしろ大きかったのは、どこまで打ち解けて話していいのかわからないことでした。
少し柔らかく話した方がいいのか。
冗談っぽいことを言っていい空気なのか。
それとも、雑談だけどもう少し堅めの話をした方がいいのか。
同じ雑談でも、相手や場面によって種類が違うように感じたんです。
仕事の話なら、ある程度の正解があります。
でも雑談は、正解があるようでありません。
だからこそ、自分の中では会話そのものよりも、入り方や距離感の測り方が難しかったです。
今思うと、僕は雑談が苦手というより、相手とのちょうどいい距離を探るのが苦手だったのかもしれません。
営業で雑談しようとしても、会話が続かず空回りすることがあった
じゃあ自分から雑談すればいいのかというと、それも簡単ではありませんでした。
今日は少し雑談してみよう。
少し柔らかく話してみよう。
そう思って話しかけても、相手から返ってくるのが「うん」「そうですね」で終わることもあります。
そうなると、こちらだけが空回りしている感じがして、余計に難しく感じることがありました。
最初は、自分の話し方が悪かったのかなと思っていました。
でも何度かそういう場面を経験するうちに、ふと思ったんです。
もしかしたら、相手も雑談が苦手なんじゃないか。
営業職だからといって、みんなが会話を広げるのが得意なわけではないんじゃないか、と。
そう考えられるようになってから、少しだけ気持ちが楽になりました。
会話は、自分一人で作るものではありません。
だから営業で雑談が続かない時も、全部を自分のせいにしなくていいのかもしれないと思うようになりました。
営業から帰ると「あの一言はいらなかったかな」と反省してしまう
しんどかったのは、話している最中だけではありませんでした。
営業から帰ってきたあとに、会話を振り返ってしまうこともよくありました。
あの一言はいらなかったかな。
少し調子に乗って話しすぎたかもしれない。
もっと落ち着いて返した方がよかったかもしれない。
そんなふうに、後から気になってしまうことがあります。
その場では流れに合わせて話したつもりでも、後になって急に不安になる。
これは、雑談が得意じゃない人にはかなりある感覚なんじゃないかと思います。
気になるのは話の中身だけではありません。
踏み込みすぎていなかったか。
逆によそよそしすぎなかったか。
距離の詰め方が合っていたか。
営業職での雑談は、ただ話すだけではなく、相手との関係をどうつくるかまで含まれているからこそ、余計に難しく感じました。
元公務員と営業職の違いは、「本題の前後」も仕事になることだった
公務員時代も、人と関わる仕事はありました。
ただ、自分の感覚では、比較的「用件」が中心だったように思います。
もちろん職場や仕事内容によると思いますが、少なくとも僕の中では、まず何の話をするのかがはっきりしている場面が多かったです。
一方で営業職は、本題の前後も仕事の一部でした。
いきなり本題に入るのではなく、少し場をやわらげる。
相手との距離感を見ながら話す。
安心して話してもらえる空気をつくる。
こういう部分が、想像していた以上に大きかったです。
転職前は、営業職は説明力が大事なんだろうと思っていました。
でも実際にはそれだけでは足りなくて、信頼される空気をどうつくるかも重要でした。
ここに、元公務員だった自分との大きな違いを感じました。
前の職場で当たり前だったことに気づいた話は、「公務員から営業職に転職して気づいた、前の職場で当たり前だったこと」でも触れています。
営業職で雑談が苦手な自分は向いていないのかと思った
しんどい時期は、営業職で雑談が苦手な自分は向いていないのかもしれない、と思うこともありました。
周りの人が自然に会話しているように見えるほど、自分だけ不器用に感じる。
うまく話せなかった日ほど、その場面が頭に残る。
帰ってからも「ああ言わなければよかったかな」と考えてしまう。
でも少しずつ思うようになったのは、雑談が苦手だからといって、人として何かが足りないわけではないということです。
ただ、そこで消耗しやすいだけ。
距離感に敏感なだけ。
気を使うポイントが少し多いだけ。
そう考えられるようになってから、少し楽になりました。
僕たちは、環境が変わった時に初めて、自分の苦手さや得意さをはっきり知ることがあります。
転職は仕事を変えるだけでなく、自分の使い方を知る機会でもあるのかもしれません。
転職直後に感じたしんどさ全体については、「公務員から営業職に転職して最初の1か月でしんどかったこと」にもまとめています。
無理に盛り上げるより、傾聴する方が自分には合っていた
いろいろ経験して感じたのは、自分は無理に話を盛り上げるより、傾聴する方が得意だということです。
相手の話をちゃんと聞く。
反応を見ながら返す。
必要以上に自分が前に出すぎない。
この関わり方の方が、自分には自然でした。
営業職というと、話す力ばかりが目立つかもしれません。
でも実際には、相手に安心して話してもらうことや、ちゃんと受け止めることも大事です。
たくさん話せることだけが正解ではない。
盛り上げ上手であることだけが強みではない。
そう思えるようになってから、雑談に対する苦手意識も少しずつ変わってきました。
雑談が得意じゃないからダメなのではなく、自分に合うコミュニケーションの形が違うだけ。
今はそう考えています。
転職後に苦手が見えたからこそ、自分の働き方を考えられた
転職してよかったことの一つは、こういう苦手さがはっきり見えたことでもあります。
前の環境では見えなかったことが、新しい環境では見える。
それはしんどい反面、自分を知るきっかけにもなります。
自分は慎重なタイプなんだな。
距離を一気に縮めるより、少しずつ信頼を積みたいタイプなんだな。
話して引っ張るより、聞いて支える方が自然なんだな。
こういうことは、実際に環境を変えてみないとわかりませんでした。
そしてこれは、転職だけでなく、副業やブログにも少し似ている気がします。
やってみると、自分の得意なことも苦手なことも見えてくる。
理想の自分と、現実の自分との差もわかる。
でも、その差が見えた時に初めて、これからどんな働き方をしたいのかを考えられるようになる。
仕事は収入を得る手段ですが、同時に自分を知るための環境でもある。
最近はそんなふうにも思っています。
営業職で雑談が苦手な人が今日できる小さなこと
もし営業職で雑談が苦手だったり、転職後の人間関係にしんどさを感じているなら、いきなり「上手く話そう」としなくてもいいと思います。
まずは、次の3つくらいで十分です。
・相手の話を最後まで聞く
・ひとつだけでも質問を返してみる
・沈黙を全部埋めようとしない
雑談が得意な人になろうとしすぎると、かえって苦しくなることがあります。
それよりも、自分なりに無理の少ない関わり方を見つける方が長く続けやすいです。
話を盛り上げるのが得意じゃなくても、ちゃんと向き合うことはできます。
それだけでも十分に価値があると、今は思っています。
まとめ|営業職で雑談が苦手でも、自分に合う関わり方は見つけられる
営業職に転職してしんどかったのは、仕事内容だけではありませんでした。
むしろ自分にとっては、仕事以外の部分、特に雑談や距離感の方が難しく感じる場面もありました。
どこまで打ち解けていいのか。
どの温度感で話せばいいのか。
相手との距離をどう測ればいいのか。
こういうことで悩むたびに、自分は向いていないのかもしれないと思ったこともあります。
でも今は、雑談が得意じゃないこと自体が問題なのではなく、自分に合う関わり方を探している途中なんだと思っています。
うまく話せる人になれなくてもいい。
無理にキャラを変えなくてもいい。
傾聴することが自分の強みなら、それを大事にすればいい。
僕もまだ途中です。
それでも、こういう小さな苦手さを言葉にして整理していくことは、働き方を考えるうえで無駄じゃないと感じています。
雑談が得意じゃなくても、信頼を積み重ねることはできる。
今はそう信じて、少しずつやっています。
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